岩手県江刺市と東磐井郡大東町の境に位置する海抜787.8ｍの山．氷上山は花崗岩，早池峰山は超塩基性岩からなりますが，蓬莱山は蛇紋岩からなる山です．頂上付近でその岩石を見ることが出来ます．
　
ちなみに，北上山地の南部は，古生代・中生代に浅い海に堆積したふるーい地質からなります．シルル紀のサンゴ，ベルム紀のフズリナ，三葉虫，腕足類の化石が発見されたことから浅く，暖かな海だったことがわかるそうです．

さて，山頂に行く道は非常にわかりにくいのですが，国道456号線の江刺市側からアプローチすることになります．国道397号線からわかれて456線を南下し，大東町との境界から約2km手前の左側に山へと続く道があります．2002年の春現在，なにやら立派な建物と道路の工事が行われていますが，建物が出来ると，わかりやすい目印になることでしょう．

砂利道を登ること車で約15分．素晴らしい展望が開けます．2等三角点と標高788.8ｍを示す標識があります．ただしここも無線中継所（警察無線？）があって，２ｍの運用では抑圧の影響を受けます．ですから実際の運用はそこから少し離れたところが良いでしょう．

展望は素晴らしく，室根山や五葉山，早池峰山や栗駒山，焼石岳などがすぐ近くに見えます．北西方向には種山高原が緑のじゅうたんを敷きつめています．

蓬莱山は他の観光客があまり来ないので，じっくり運用するのには良いようです．無線の電源を切ると，爽やかな高原の風と鳥たちの囁きがとても心地よいところです．